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熾火の様子

熾火パワーが薪ストーブライフに与える効果について

熾火(おきび)は、薪が燃えた後の火が上がっていない赤く炭化した状態のことを言います。
盛大に炎が上がっているわけではないので、一見温度が低いように感じるかも知れませんが、実は多めの薪で作られた熾火は、炎が上がっている状態よりも安定した高い温度を維持します。
この熾火を作り出すことは、薪ストーブライフを楽しむためのひとつの醍醐味でもあります。

そもそも<熾火>って何?

熾火とは、薪が赤い炭の状態になったものを言います。
バーベキューをする時などをイメージしていただくとわかりやすいのですが、バーベキューに使う炭は煙があまり出ずに、暖かくなります。
その熱で、お肉や野菜を焼くわけです。また、熱を保つ時間も長い。
この熾火が、薪ストーブの燃焼効率において重要なのです。

熾火で薪の節約

薪ストーブを使い始めたばかりの頃は、ひたすら「薪燃えてくれー、次の薪に火つけー!」と何も考えず、薪を大量投入していました。
それが少しずつ薪ストーブの扱いに慣れ、余裕ができ、いろんなことを考えられるようになります。
その一つが、薪の節約についてです。どうすれば少ない薪で長い時間を過ごすことができるか・・・と試行錯誤が始まります。
薪は集めてきて、薪棚に保管して1~2年後ようやく薪ストーブに投入することができるようになります。
大事に作ってきた薪です。少しも無駄にはできません。

熾火の熱効率

薪を効率良く使うためにはどのような燃やし方がいいのか。
単に薪を長時間もたせることが節約に繋がるということではなく、どのようにして効率良く薪をもたせるのかが大切なのです。

薪が燃えるためには、空気が必要ですので、反対に空気の量を減らせば燃えにくくなります。
薪を長持ちさせるぞ!と使い始めの頃やっていたのが、空気を調整し給気レバーを絞って炎があまり上がらないような燃やし方。
空気が足りないために、少し目を離すとモクモクと煙が出て燻りはじめます・・・

そうなっても当時は、いや、薪の節約になるはずと思い、続けていました。
後々、臭い上に、薪ストーブ自体の温度も下がっていっていることに気づき、何か変だ、他に方法があるはずと、たどりついたのが熾火です。

ゆったりと薪ストーブライフを楽しむためには熾火が重要なポイントでした。

熾火の作り方

まず、兎にも角にも炉内の温度を上げていくために薪をくべていきます。
薪が燃えるには空気が不可欠なので、給気レバーは全開にします。
少しずつ炉内の温度が上がっていき、煙が燃える二次燃焼状態(炉内約600℃)になると炎が安定してきます。

こうなるまで薪を燃やしてくと、気づけば炉内には自然と熾火(炭)が出来上がっています。
簡単ですよね!

熾火の維持

長時間安定した暖かさを保ち薪ストーブを楽しむには熾火を絶やさないように薪をくべていくことがカギです。
新しい薪をくべていくことで、次の薪を投入する時のための熾火を順に作っていくイメージです。

新しい薪をくべる時は、すでに炉内に出来上がっている熾火を密閉するようにくべていきます。
熾火は空気が少なくても熱を保つことができます。
一方で、新しく投入した薪は燃焼するために大量の空気が必要です。そのため、新しい薪には給気口から入る空気が十分当たるようにするんです。
薪の燃焼を長持ちさせるには薪のくべかたが大切です。

寝る時は熾火状態で

くつろぎタイムが終盤に差し掛かり、もうそろそろ寝ようかな、というときは新しい薪を足すのをやめる。
そして、炉内の薪が全て熾火になったかどうか確認します。熾火になっていれば、給気レバーを少し絞っても大丈夫です。
熾火はあまり空気を必要としないため、そこからしばらく暖かさが続きます。
朝まで暖かさが持続するかどうかは、薪ストーブの性能に関わってきます。

ちなみに、熾火になっていない薪が炉内に残っているときに燃焼スピードを下げようとして給気レバーを絞ってしまうと、燃焼のための空気が足りなくなり、不完全燃焼を起こしてしまいます。
そうすると、煤が出て煙突内が汚れることにも繋がります。

最後に・・・

薪の燃焼パワーを最大限に発揮させられるかどうかは、薪ストーブユーザーの燃やし方次第で大きく違ってきます。
薪のパワーを最大限引き出す手助けがうまくできれば、燃焼時間が長くなり、結果的に薪の節約にも繋がります。
薪ストーブの点火後、早めに熾火の状態に持っていき、その熾火のパワーを利用して次の薪を投入し燃焼させる。
この繰り返しによって、効率良く、また慌ただしくなく薪ストーブの暖かさを楽しめます。

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プロフィール

らくまき庵にお立ち寄りいただき
ありがとうございます。
2016年11月11日
ヨツール・オーナーズ・トレーニング修了

2016年冬からヨツールF500と暮らしています。

薪集めに不安を抱きつつも
ゆったりとしたイメージの薪ストーブライフへの
憧れから設置しました。

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