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トップダウン式着火

トップダウン式着火の勧めとその方法

豊かな薪ストーブライフを楽しむまず第一歩目の着火のコツは、早めに掴んでしまいたいですよね。らくまき庵で使用している様な、クリーンバーン式薪ストーブには、その特性を最大限に活かすことができるトップダウン式着火がお勧めです。その方法について解説します。

トップダウン式着火がおすすめの理由

薪ストーブの中でパチパチと薪がはぜる音を聞いているだけで、1日の疲れがスッとどこかへ飛んでいきます。
癒し、そして翌日に向けてのパワーチャージまでしてくれる。
そんな豊かな時間を少しでも長く過ごすために、なるべく早く炎を安定させたいところですよね。
小さな炎を少しずつ大きくしていくことも楽しみのひとつですが、バタバタしている日などは、着火を楽しむ余裕もなく、「寒い!とにかく早くお部屋あたたまってー!」と念じてしまいます。
そんな日は特に、薪の着火に手こずりたくありません。
トップダウン式着火は、積み上げた薪の上から着火し、下の薪に炎を移していく方法です。
そしてこの着火方式にはさまざまな利点があります。

トップダウンで不完全燃焼が抑えられる

組み上げた薪の上から着火することによって、炎に接している下の薪から燃焼されていくために、下から着火するよりも不完全燃焼が起こりにくくなります。
つまり、未燃焼ガス(煙)の発生を限りなく抑えることができます。

煙突を温めることによるドラフト促進

トップダウン式着火は、組み上げた薪の上部に着火するため、煙突の入り口近くから暖めることができます。
炉内上部から暖めることで上昇気流であるドラフトが促進され、炉内の温度上昇を早めることにも繋がります。

クリーンバーン式はトップダウン式着火が最適

らくまき庵で使っているヨツールF500はクリーンバーン式の薪ストーブです。ヨツールに限らず、クリーンバーン式の二次燃焼システムを採用している機種では、二次燃焼空気が噴出されるノズルが炉内上部に位置しているものが多い為、よりトップダウン式着火に適しています。

トップダウン式着火の方法

炉内の一番下に、中くらいの薪を両サイドに1本ずつ、給気口から炉内への空気の流れを邪魔しないように、手前側を広げて置きます。
薪ストーブの底部には2~3cmほど灰をためて使ってください。そうすることで、底部を熱から守ることができます。
また、熾火の熱を保温することができ、火持ちがよくなります。

炉床保護の為の灰

炉床保護の為の灰

次に、焚き付け用の薪を交差させ、さらにその上に中くらいの薪を2~3本重ね、三角形になるように組んでいきます。
1段目の薪を真っ直ぐ置き、四角形に組んでも良いです。
どちらにせよ、ポイントは、給気口から炉内へ空気がうまく流れて行くように、1段目が給気口に重ならないように組むことです。
空気の流れができていないと薪は燃えません。
ご自身にあった、焚き付けのしやすい組み方を探してみるのも楽しいですよ。

中くらいの薪の上に細い焚き付け用の薪を置き、その隙間に着火剤を挟み込みます。
らくまき庵では、いくつかの着火剤を使ってみましたが、ファイヤーサイド ファイヤースターターに落ち着きました。

全ての薪を組み終わったら、着火剤にチャッカマンなどで火をつけてください。

上から順番に少しずつ、しっかり燃えながらすぐ下の薪、さらにすぐ下の薪へと炎が燃え移っていきます。
これが下からの着火であれば、上の方に置かれた薪は立ち上る炎によって炙られ、燻ってしまうことが容易に想像できます。

着火してもなかなかうまく下の薪に燃え移っていかないときは、ドラフトが安定するまで、少しだけ全面扉を開けて、よりたくさんの空気が炉内に入っていくように調整してください。
着火してすぐは、炉内の温度が一定ではないので、燃え方にもバラつきがあります。
暖まっていくと、少しずつ安定してくるので、それまでは空気の量を調整してあげるのがコツです。

トップダウン式着火のもうひとつの利点

トップダウン式着火は、基本的には途中で薪を投入する必要がありません。
その時々の薪の乾燥状態や大きさにもよりますが、着火して30分~1時間程は追加の薪を投入しなくても、炎がもつようになります。
いかに始めにしっかりと薪を組み上げるかが重要なポイントです。

トップダウン式

トップダウン式着火の薪の組み上げ例

ヨツール総輸入元にトップダウン式着火を勧める理由を問い合わせた結果

クリーンバーン式薪ストーブであるヨツールF500の取り扱いで、トップダウン式着火が推奨されている理由について、総輸入元からいただいた回答をここで共有させていただきます。

ヨツールがトップダウン式の着火方法を推薦する理由は、まず未燃焼ガス(煙)の発生をなるべく抑える事にあります。着火剤を上に置いて着火することで、接している薪から燃やせる分だけ燃焼され、不完全燃焼がおこりにくいためです。
また、火源が炉内上部にあることでドラフトが促進され、炉内の温度上昇を早めることができます。さらに、ヨツールのクリーンバーンは二次燃焼空気が噴出されるノズルが炉内上部に位置しており、トップダウン着火に適しています。

ヨツール日本総輸入元の回答より

不完全燃焼を抑え、ドラフトが促進されるということは、薪が燃えやすくなり、熾火作りが早く進んでいくということですね。

最後に・・・

豊かな薪ストーブライフの始まりはほんの小さな炎です。トップダウン式着火でその小さな炎を少しずつ育てていくのも楽しみのひとつ。
薪ストーブの中でパチパチと薪がはぜる音を聞いているだけで、1日の疲れがスッとどこかへ飛んでいきます。
癒しそして、翌日に向けてのパワーチャージまでしてくれる相棒。
そんな豊かな時間を少しでも長く過ごすために、なるべく早く炎を安定させたいところです。
特にクリーンバーン式薪ストーブの着火にはトップダウン式着火がおすすめです。

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プロフィール

らくまき庵にお立ち寄りいただき
ありがとうございます。
2016年11月11日
ヨツール・オーナーズ・トレーニング修了

2016年冬からヨツールF500と暮らしています。

薪集めに不安を抱きつつも
ゆったりとしたイメージの薪ストーブライフへの
憧れから設置しました。

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