寒い日、暖まろうと薪ストーブを使い始めたのに、ちょっと目を離したすきに煙がモクモクと室内に逆流してパニックになってしまった経験ありませんか。部屋中に煙が充満してしまうのでとても臭いですよね。ここでは、煙の逆流の原因と対策についてお伝えします。
煙が逆流する原因とは？
薪ストーブも、煙突も上手に扱うことができれば、煙が逆流して慌てるなんてこともなく、ゆったりとした薪ストーブライフとなります。
薪ストーブを使い始めた時にまずぶつかるのが、煙突へ行ったはずの煙が室内へ戻ってきてしまう煙の逆流問題。
煙まみれを何度となく経験しながら、コツを掴んでいくのもまた楽しさの一つでもありますが、室内がとっても臭くなるので、できれば失敗したくないものです。
この煙の逆流には、煙突が大きく関係しています。
シングル煙突を外に設置している
シングル煙突は、薄く、加工がしやすいため、コストを抑えることができます。
しかし、外に設置した場合は特に、外気の影響を受けやすくなります。
煙突が冷え、ドラフト（煙突内部の上昇気流）が起きにくくなるのです。
ドラフトがうまくいかないと、薪ストーブ内に燃焼用の空気を取り込むこともできず、不完全燃焼を引き起こします。
その場合、煙がうまく煙突の方へ流れていかないために、時に室内へ逆流してきてしまいます。
煙突が詰まっている
薪ストーブが不完全燃焼を繰り返すと、煤が出てしまい、煙突内にそれが溜まっていきます。
煙突内部の煙が通る道が狭くなり、ドラフトがうまくいかず煙が逆流してしまいます。
定期的なメンテナンスは欠かせません。
煙突が横引きになっている
煙突は、ストレート、つまり薪ストーブから屋根に向かってまっすぐに長くのびているほどドラフトがうまく起こります。
ドラフトがうまく起こるようにしてやれば、煙突内部が温まり、完全燃焼へと近づいていきます。
ドラフトの力は、煙突の高さや煙突内部の温度差、断面積次第で大きくなります。
また、煙突が途中で曲がっていたりすると、空気の流れが弱くなってしまいます。
現場の柱の状況などで、煙突を横引きしたり曲げたりなど、折れ曲りが多いと、曲げている部分に煤がこびりつきやすいのです。
曲がった部分は、お掃除も手間がかかるので、できればまっすぐな煙突がおすすめです。
煙の逆流を防ぐ方法は？
薪ストーブといえば、炎がゆらめく様子が思い浮かびますが、エアコンなどどは違い、スイッチをぴっとするだけですぐに炎が安定するわけではありません。
家中の換気扇を止める
薪ストーブに薪をくべて点火する前に、家中の換気扇が止まっているか確認してください。
忘れがちなのが、キッチンの換気扇や、トイレの換気扇です。
できる限り全ての換気扇を止めたほうが安心です。
換気扇をつけたままだと、薪ストーブの扉を開けた時に煙が室内に漏れだします。
普段、換気扇の換気力は気がつきませんが、案外威力は強いのです。
室内の空気を吸い込んで排出する換気扇は、逆流の原因となりますのでご注意ください。
日本の一般的な住宅は密閉空間ではないので換気は特に必要ありませんが、高気密住宅など、特殊な建物の場合は、建築屋さんや薪ストーブ屋さんにご相談されて下さい。
薪ストーブの扉を開けすぎない
家中の換気扇を止めた状態で薪ストーブの扉を開けて薪を入れれば、扉を開けても煙が室内に漏れ出すことはほとんどありませんが、念のため、扉を開けすぎないようにして薪を足しています。
薪ストーブの給気レバーを全開にする
薪を燃やすためには当然のことながら空気が必要です。
薪ストーブ自体が自分で空気を取り込むための給気レバーを全開にしておくことで、たくさんの空気を炉内に取り込む流れができ、空気の逆流を防ぐことができます。
最後に・・・
薪が燃えるのには空気が必要なので、薪ストーブは室内の空気を取り込んでいきます。
らくまき庵は、薪ストーブのプロのおすすめで、ストレートな煙突です。
シンプルで気に入っています。
煙の逆流を防ぐ方法も習得して、今では以前に比べて煙たいということはなくなりました。
薪ストーブの性能を少しずつ理解して、上手に付き合っていきたいものです。
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